突然だが、
俺は俺が異常であることを痛いほど理解している。
ただ、普段の生活を行う上で支障はない。
俺はその汚物に今日も紙を包んで、また一日を終えようとしている。
誰もが自分は特別なんだと思わざるを得ない。
何かしら自分には自分にしか出来ないことが…
あぁ、たぶんこれは今の俺が考えたことじゃない、いわゆるポップアップ広告だ。
違う、そうではなくて。
普通の、少なくとも普通にしか見えない、俺とは違う世界の、これは俺が思っているだけなんだろうけど、そんな女の子に惹かれるのは、
考えてみれば虫が光に吸い寄せられるようなもので。
何もそこに理由はない、本能だ、体が勝手にそうなる。
俺は普通を異常に欲しがる。
たぶん俺が言う普通はあくまで表面的なものであって、実は俺みたいに異常を普通で包んでいるのかもしれない。
でも俺は何故か心の全体でこう気付いている。
少なくとも俺より異常なわけがない、と。
俺は異常な方向から俺の住む世界にいる全人類を見下している。
少なくとも俺より異常なわけがない、と。
たぶんそうしなければ自分を好きになれなかった。
自己嫌悪が収まったのは17かそこら。
そして、
鏡にうつる人物を好きになれるのは、他の誰かが俺を好きになってくれたときだけだ。
でも俺は今よくわからない。
愛は知っている。
人を好きになる行為の愚かさと尊さも知っている。
だけど、
俺の数少ない女性経験から、
俺は相手を壊してしまうのではないかと心配になる。
そして、
そんな罪深い俺が人を、しかも普通の人を、好きになる資格などないのではないかと。
好きかもしれないと考えて、そんな自分に苦笑する。
誰かに理解されたいと思っているのかいないのか。
本当はそんなにややこしくないはずだ、でもよくわからないプライドとか経験がその問題を解くとき邪魔する。
そして、他人から聞く俺と言う人物像と言う名の解をきいて、安心しつつ、認められない。
俺は俺という不可解な人物と死ぬまで付き合うだけでもう満足なのかもしれない。
とにかく、
異常を装うのもその反対も疲れるよ、
でもナチュラルな俺もわからないんだ、仮面がしっくりきすぎて。
普通と話を合わせ、普通を装い、今日もくたびれた。
だから間違いなく俺は普通なんだ、
でも、ね。
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