疲労　＊

　
　
　
　
　
■疲労　＊
　
　
　大丈夫か、
　大丈夫じゃないかでいえば、
　
　
　
　どちらでもない
　
　
　
　大丈夫ではないけれど、
　大丈夫なフリをするしかない
　
　
　
　
　
　
　
　
　俺はあなたの起爆装置？
　
　
　
　
　
　
　
　
　使い捨てカイロ
　家の中では決して使わない、
　使い捨ての、
　暖を取る道具
　
　
　
　夏にカイロなんてピンとこないけど、
　
　
　
　
　とにかくつかれている
　狭い、
　暑い、
　何にもない部屋の中で、
　
　
　
　
　煮詰まって、
　俺何してんだろう
　
　
　
　
　
　
　
　ここまで苦しんでも、
　何のアプローチもない
　
　
　
　
　
　俺の苦しみとか、
　痛みとか、
　悲しみとか、
　空しさとか、
　
　
　
　
　その他もろもろの感情は全て、
　無意味
　
　
　
　
　伝わってないし、
　伝わってもどうでもいい扱い
　
　
　
　
　
　俺ってなんなんだ？
　生きてる意味あんの？
　いなくても別にいいよな
　代わりいるし
　
　
　
　
　こうやってこんなところで大騒ぎしたって、
　何のレスポンスもないなんて分かりきっている
　
　
　
　昔はあったんだが、
　今はないみたいだ
　変わったね
　
　
　
　
　
　
　
　
　どのような形であれ、
　幸せで、
　楽しければ、
　
　
　
　それでいいと思う
　
　
　
　
　
　それでいいと思うしかない、
　俺に選択肢はない
　
　
　
　
　いや、あるんだろうけど、
　なぜか動けない
　
　
　
　動く気が起こらない　
　
　
　
　
　
　
　やりようは色々あるんだろう、
　何もできないなりに頑張れるはず
　
　
　
　
　
　でも何もやる気が起こらない
　たぶん、
　満足してしまったからなんだろうね
　
　
　
　
　
　ずっと欲しかったあなたをこの腕に抱いて、
　そこで俺のあなたに対する恋は終了した
　
　
　ついでに、
　俺のやりたかったこと、
　夢も終了した
　
　
　つまり今抱いているのは夢の搾りかす
　
　
　
　
　
　
　
　
　満たされてしまった
　
　
　
　
　
　
　欲しい欲しいって大暴れする可愛いオレは、
　あの部屋に置き去り
　爆発して死んだ
　
　
　
　
　もう二度と会うことはないって告げられて、
　まぁそれもいいかって、
　一度頭ん中で諦めてしまった
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　だって俺は別にあの日死んでも良かったんだから
　
　
　
　
　
　
　
　
　俺の人生で、
　一番幸せだった日
　一番生きた日
　一番燃えた日
　
　
　一番意味不明で、
　一番予想外で、
　一番混乱した日
　
　
　
　
　ああ、
　俺の居場所はここだって、
　強く実感したけれど
　
　
　
　
　
　
　去るあなたの後姿を、
　走っていくあなたを、
　
　
　
　少しの間、
　ぼーっと眺めて、
　
　
　あ、
　この人も後ろを振り返らないんだなあと思って、
　
　
　
　俺は明らかに違う方向へ歩き出した
　そのときもう頭切り換えてたんだろうね
　
　
　
　
　
　
　だから今までよくわからない言葉で、
　自分自身をだましていた
　
　
　
　いずれまた燃え上がるかもしれない
　激しい感情を自分のものにすることもあるだろう
　
　
　
　でも、
　二度と同じようには愛せない
　
　
　
　灰だ
　
　
　
　
　
　
　
　
　今愛そうとしている男への思いを読むたびに、
　ひどい渇きを覚える
　
　
　
　あなたは幸せだ
　それでいいって俺は書いた
　でもそんなの理想論だ
　
　
　
　良いわけがない
　諦めきれない、捨てきれない、
　そういう感情は他の男には感じないで欲しい
　
　
　
　もっともっと俺は束縛したい
　
　
　
　でもね、
　なぜか、
　
　
　
　
　
　実際接するとそういう気がうせてしまう
　一気に萎えるんだよ
　
　
　
　
　そして泣き方も分からない
　
　
　
　
　
　
　結構自分からズタズタになるんだけど、
　痛いんだけど、
　苦しくて仕方がないんだけど、
　なぜか泣けない、
　
　
　
　ちっとも涙が出てこない
　
　
　
　
　
　
　
　思った以上に俺は冷めてる
　でも結構好きなんだけどね
　
　
　好きだから苦しんだり痛みを感じたりする
　
　
　
　
　
　でも頭はすでに切り替わっている
　ちゃんと現実を見ている
　
　
　
　
　
　
　だけど次へ進もうって気が起こらない
　
　
　
　
　
　
　酷く寂しい日は、
　あの日から何回か経験してきた
　
　
　
　でもそんな日は狂ったように歌って、
　なんとかしのいで来た
　
　
　
　酷く寂しいとは感じるんだけど、
　その感情を俺は許している
　
　
　
　そう感じる事を許可している
　その気持ちを大事に可愛がっている
　
　
　
　
　
　なんなんだろう
　何がしたいんだろう
　
　
　
　
　そこにおまえの幸せはないよ、
　あるのは情熱が燃えたあとの灰だけ
　
　
　
　灰をかき集めて暖を取ったって、
　そんなものすぐに消えてしまう
　
　
　
　
　
　　
　
　
　俺が分からない
　
　
　
　幸せ日記読んでジェラシー感じるのは何故だ？
　
　
　読んで辛くてここに散々書きまくって、
　実際にはあなたに何のアクションも起こさない俺は、
　
　
　何がしたい？
　
　
　
　
　
　なんで俺だけバカみたいに疲れてんだ
　なんかおかしくないか
　
　
　自分に正直になって？
　都合のいい男にはならないで？
　幸せな恋愛をして？
　あなたは幸せになって？
　
　
　
　分からない、

　分からない、

　分からない、
　
　
　
　俺が、分からない
　
　
　
　
　
　俺自身で自分を掴めていない、
　ただ疲れているということは分かっている
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　俺は先生を愛してる
　それは確か
　
　
　
　なんかお互いクタクタだけどね
　笑っちゃう
　
　
　
　
　先生は欲しい言葉をくれる
　俺は欲しい言葉をあげる
　
　
　お互い都合がいい
　恋はしてないよ、
　愛してはいるけれど
　
　
　ああ、
　恋してるのはあなたに対してだ、
　だから愛してないんだよあなたのことは
　
　
　
　
　
　恋をしてたら嫉妬しちゃったりしてしんどい
　お互いフラフラしすぎて、
　イチイチそれにリアクションとってたら、
　一時も心が安まらない
　
　
　
　それが恋って言うのかもしれないけど、
　そんなの疲れちゃう
　長持ちしない
　
　
　
　
　そうやって先生との恋は弾けた
　ものの見事にね
　地雷踏んじゃったよ、
　せーのって
　
　
　
　
　憎みあうとか、
　恨みあうとか、
　どうてもよくなるとか、
　
　
　
　そういう道には転がらなくて、
　なぜか恋愛感情だけがすっぽ抜けた
　
　
　
　
　でもお互いの事は知り尽くしたまま
　恋人同士より遠慮がない
　
　
　何も隠すことがない
　まっすぐお互い見つめ合ってる
　
　
　深いところまで触りあいっこ
　弱いところも汚いところも
　強いところも綺麗なところも
　
　
　
　
　先生がいるから、
　他の人を愛せないのかな
　でも手放すつもりはない
　この辺に問題があるのかもしれない
　
　
　
　なんでじゃあ先生にしないのって、
　なんでだろうね？
　
　
　
　結構傷つけられたからかな
　今お互い好きな人がいるからかな
　知りすぎているからかな
　
　
　
　ぶっちゃけそんなもん関係ないだろう
　物理的距離も突破できるだろうし、
　信頼関係も愛情も申し分ない
　
　
　互いに地雷踏んでもまだ関係が続いているんだ
　そんな関係があるならまずそっちを育てるべきだろう
　
　
　
　
　ああ、
　
　
　
　こんなこと書いてたら、
　とってもうまく行きそうな気がしてきた
　もっかい嫉妬するのかな？
　また振り回されるのかな？
　苦しかったけどそれ、
　
　
　すごく楽しかったよな
　
　
　
　
　
　
　
　
　どうしよう
　
　
　
　
　
　
　俺が違う道選んだのに？
　俺が突き飛ばしたのに？
　振り返っていいのか？
　どんだけ都合のいいこと言ってんだ
　
　
　でも振り返っても先生は抱きしめてくれるだろう
　
　
　腹刺されるかもしれないけど
　蹴られるだろうけど
　ふざけんなって言われるだろうけど
　
　
　
　
　親戚のねーちゃんに、
　自分を抑えるだけが大人のやり方じゃないんだよって言われた
　
　
　俺が抑えているもの？
　なんだそれ？
　
　
　
　
　
　
　
　俺が今、
　泣けるシチュエーションといえば、
　先生と昔話するとき
　
　
　
　俺が今、　
　心の底から愛してるってどこの中心でも叫べるのは、
　先生だ
　
　
　
　
　これか？
　抑えてるものって
　
　
　
　素直になってないってこと？
　ん？
　なんか疲れがとれて、
　体が熱いんだけど
　
　
　
　
　
　あれ、
　
　
　
　
　改めて考えたら、
　気付くの遅いけど、
　遅すぎるけど、
　
　
　
　すごく、
　好きだ
　
　
　
　
　遅すぎるなんてないよね、
　お互いまだ死んでないんだし
　
　
　先生に対してはなんかしてやろうって気になるんだよ
　おかしいな、
　いや、おかしくない
　
　
　
　
　
　だから、また、
　傷つけてもいいか？
　振り回してもいいか？
　
　
　
　逆の事しても怒らないから
　そうなることを予測して、
　俺はその道を選ばなかったとか、
　
　
　
　そんなもん、
　忘れてくれ
　
　
　
　
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